11月25日の土曜歌声は、23日に行われた「歌声クラシック」の余韻も残る中開催されました。
晩秋にふさわしくと、アリスの「秋止符」をファーストソングに選びました。
音域の広いこの歌は、サビの部分でかなり高音になりますが、最初のいわゆるAメロの切々とした歌詞が胸に沁みます。
リクエストタイムに入り、最初の曲は、武満徹
作詞作曲の「翼」
井上陽水の妻、石川セリが歌っていますが、多くの声楽家も歌うクラシカルな曲です。
数日前に、地元の中学のクラス会に出たのですが、そこで四日市南高校の校歌は、作詞
谷川俊太郎、作曲 武満 徹 と聞いてびっくりしたところです。
その事を話したら皆さんも驚かれていました。
どんな校歌なのか興味津々ですね。
3冊の歌集からのリクエストはいつものように多岐に渡って出ますが、やはり335歌集からが目立つのが土曜歌声の特徴でしょう。
1000曲を超える曲数から選べるとは言っても、やはりそれぞれお好みの唄はあるのですから、誰がどんな曲をリクエストされるのかも毎回楽しみです。
今回195歌集から出された、高峰三枝子「湖畔の宿」
私の父が好きだったこともあり、幼い頃より耳に馴染んだメロディは、昭和15年に生まれた曲ですが、感傷的な曲調と詞の内容が、戦時下の時勢に適さないと発売禁止になったそうです。
この「湖」がどこであるかで、当時から様々な推測がされたそうですが、長くその場所は特定されなかったとのことです。
曲の舞台が明らかになったのは、1988年に発見され公表された、作詞者 佐藤惣之助の手紙からで、それによるとこの湖は、群馬県の「榛名湖」だそうです。
その後榛名湖の地元では、湖畔に「湖畔の宿記念公園」を整備し、観光誘致に活かしており、近づくと自動的に曲が流れる歌碑や、ハンドルを引くと曲が流れるフェンスなどが設けられているみたいです。
一度訪れたい気分にさせらせましたが、「ひとつの曲に歴史あり」ですね。
今回もたくさんのリクエストを頂き、歌いまくりの2時間でした。
女性陣総出の「タッチ」も、すっかり土曜歌声の名物になってきた感がします。
ラストはお決まりの「また逢う日まで」をオールスタンディングで歌い、今回も賑やかなフィナーレでした。
次回はもう師走に入り、9日、16時半からです。
何かと多忙な年末ですが、その忙しさを癒やすためにも、ひと時の歌声を楽しんで頂けたら、と思っています。
風邪に加えて、インフルエンザも流行り出しているそうです。
どうかご自愛の上、また元気なお顔を見せて下さい。
尚、宗次ホールでの「歌声クラシック」レポートも近日中にお届けしたいと思っています。
そちらもお楽しみ頂けたら幸いです。
神田陽子